街中で見かける原付バイクは8割くらいがスクーターではないでしょうか、それくらい原付といえばスクーターです。スクーターの特徴は変速操作が不要のオートマチックという所で加速はアクセルをひねるだけで非常に簡単、操作性の良さはピカイチです。
いっぽうスクーター以外の原付と言えばペダル式の変速ギアが付いたホンダのスーパーカブやリトルカブなどが有名です。蕎麦屋の出前とか郵便配達で使ってる真っ赤な原付といえばピンと来る方も多いでしょう。カブ系バイクは「原付」ではあるが「スクーター」とは言いません。主な特徴はやはりギアが付いているということで速度に合わせてギアを変えながら走ります。
スーパーカブはビジネス用途に適した原付で、かつてはホンダ以外のメーカーからも似たようなバイクが製造されており「ヤマハメイト」や「スズキバーディー50」という名前で販売されておりましたが現在どちらも生産終了となっておりどこかのバイク屋に在庫が残ってなければ新車を購入できません。現在も新規製造されているのはスーパーカブやリトルカブなどで現在ホンダしか作っていません。これら3メーカーのギア付きビジネスバイクは見た目はスーパーカブに非常にそっくりで詳しくない人が見たら全部スーパーカブ見えてしまう事でしょう。これらギア付き原付はミニバイクとも呼んだりもします。バイクという大きなカテゴリーの中の原付というカテゴリーの中のスクーターといった感じでしょうか。
グーバイクというバイク販売サイトではカブ系のバイクはミニバイクのカテゴリーの中に分けられています。
原付バイクの購入を考える時スクータータイプにするかカブ系にするか悩むと思います。スクーターなら簡単操作で大抵の人はスクーターを選ぶと思いますが、カブ系バイクを検討している人も多くいると思います。実際カブ系の原付はビジネスで使われている事からも耐久性は高い事が期待出来ますし中古バイクサイトを見ても数多くのカブ系バイクが売られています。15年前のスクーターは怖いけど15年前のスーパーカブならまだまだ乗れそうな気が気がするので不思議です。ただ中古車で買うのなら前の所有者の使い方に左右されることからカブ系の方が絶対に長持ちとは言えません。新車であれば長持ちは期待できます。
●スクーターのメリット
●スクーターは運転が楽
スクーターのメリットは運転者にとって楽な操作性にあると言えます。加速する時はアクセルをひねるだけ減速する時はブレーキを掛けるだけ、ウィンカーも左右に感覚的に動かせて快適です。メットインスペースが運転席の下にあるので半ヘルやジェットヘルメットくらいなら収納できますしちょっとした買い物でも使えます。
●スクーターは新車でも安い車種がある
価格的なメリットとしてカブ系バイクなどはビジネス用途で使えるため価格が高めとなっておりホンダスーパーカブなんかは新車で総額23万ほどですが、スズキのレッツというスクーターの場合は新車で総額14万円ほどとなっており価格差がある事が分かります。これほど価格差があるとすぐに壊れるのではと心配になる方もいるかもしれませんがススキはバイクメーカーとしては大手4社の1つであり信頼できる会社です、安さの理由は大量生産で価格を抑えているだけで原付の中でもレッツは人気車種で街中でよく走っているので原付スクーターの定番です。
とは言えスクーターにも値段の高めの物もあり特にホンダ「ベンリィ50」やヤマハの「GEAR(ギア)」などはビジネス向けスクーターとしてカブ系バイクの独壇場に割り込みつつあり新聞配達の原付もベンリィ、GEARの導入が進んでいます。価格としてはどちらも総額23万円ほどでスーパーカブと価格差はほぼありません。
●スクーターのデメリット
運転が楽なのでデメリットは特に無いんですが強いていうならリアキャリアが小さいという事でしょうか、リアキャリアが小さいという事は載せられる荷物の重さも限られます。カブ系バイクのリアキャリアの耐荷重は10キロくらいなら余裕なので大型ボックスを付けてガンガン荷物を積めるなんて事が出来ますがスズキレッツなどの小さいリアキャリアの場合は3キロほどの耐荷重くらいしかありません。たまに無理やり大型ボックスを取り付けてるスクーターがいますが耐荷重を考えると軽いモノしか載せられない事が予想されます。荷重オーバーのままだとリアキャリアの耐久性を越えて折れる可能性があります。
●サイドスタンドが付いてない
自転車で言えばママチャリによく付いてる「水平に停めるタイプ」のスタンドとマウンテンバイクなどに付いている車体を「斜めにして停めるタイプ」のスタンドがありますが、
原付バイクも同じことが言え自転車を停める時のようにスタンドを立てないと倒れてしまいます、しかしスクーターのほとんどはママチャリタイプのスタンドとなっていて停めて原付から離れるときちょっと面倒です。原付スクーターは大型バイクに比べれば非常に軽いですがそれでも80キロとか車重があります。ママチャリタイプのスタンドはセンタースタンドと言いますが使い勝手は決してよくありません。一方カブ系バイクはママチャリタイプのセンタースタンドが付いているのは当然として、マウンテンバイクタイプの斜めに停めるタイプのサイドスタンドも標準装備です。
スクーターの例 スズキ「レッツ」、ホンダ「アドレス50」 ヤマハ「ジョグ」など
●カブ系バイクのメリット
●カブ系バイクのメリットは何と言っても高い耐久性とガソリン消費を抑えた低燃費エンジンだと思います、実際多くの企業で導入された実績があり日本郵政でも赤いカブ系バイクによる配達は日本の日常的な光景といえます。日本郵政は今後ベンリィeなどEVバイクも導入も進めるようですが。
カブ系のバイクはギアチェンジを自分で行いますがスクーターでは自動変速するため楽である反面、カブ系バイクより機構が複雑になる事もカブ系バイクが寿命を延ばす事につながっているかもしれません。
さらにカブ系バイクの特徴は後部の大型のリアキャリア。リアキャリアとは荷台の事で運転席のすぐ後ろ部分です。この荷台には荷物を置いてゴムで固定するなどして荷物の運搬に便利です。ママチャリでいえば二人乗りする時に座るところです。本来自転車も原付も1人用なのでリアキャリアは座席ではなく荷物を置くところですが。とにかくこのカブ系バイクのリアキャリアは便利でスクーターと差を付けるメリットになるのではと思います。
※スクーターでも一部車種に荷台があります。
特にリアキャリアに大型のボックスなどを買ってきて取り付ければ大容量のトランクのように使う事も出来るので例えばウーバーイーツで原付を使う時にウーバー専用のリュックを使わずに自前の小さ目なバックに商品を入れてボックスに入れて運ぶ事も可能だと思います。さらに言えばウーバーイーツをやらなくても買い物の際にリアボックスがあると重宝します。ヘルメットを収納してバイクから離れられます。
●デメリット
デメリットはギア付きであるという事、ギアはメリットでもあるんですが原付に初めて乗るよと言う人にはハードルを上げる要因になります。スクーターであれば右側のアクセルをひねるだけで30~40キロと加速していきますが、カブ系バイクの場合だと足元のギアペダルを前に踏んで「N」から「1速」に入れてアクセルをひねり加速しますが1速だと20キロくらいまでしか出ません、そこでさらにギアを前に踏んで「2速」に入れて加速します。2速でも35キロくらいまで速度が出せますが30キロ近くなると回転数が高くなりすぎてエンジンがうるさくなります、「3速」に入れてやると静かに走れます。スクーターはこの一連の動作を運転者の代わりに勝手にやるのでアクセルをひねるだけで最高速まで加速していけますがカブ系バイクは慣れるまでは不便であると言えます。
●カブ系バイクはウィンカーが使いづらい
スクーターでは方向指示器のスイッチが分かりやすく「右折するなら右」、「左折するなら左」と左右にスイッチを指で動かすので感覚的に分かりやすいです、いっぽうカブ系バイクは「右折するなら上」、「左折するなら下」にと上下にスイッチを動かします。右か左なのに上か下にスイッチを入れるので感覚的に分かりにくいというデメリットがあります。これはカブ系バイクが昔の片手運転での出前を想定した時の操作性だと思われますが現在そんな運転は出来ないのでこの上下スイッチ仕様は不便であると言えます。
●足元が少し心もとない。
カブ系バイクは走行中に両足の置く場所が金属製の棒一本にゴムの滑り止めが付いただけの物が両サイドにあるだけでスクーターに比べると足を置く場所が少なく初心者の頃は怖いという事です。本来バイクという乗り物の足場はそういうモノなので不便でもなんでもないのですが、スクーターとは違うところであると言えます。
カブ系バイクの例 ホンダ「スーパーカブ50」 スズキ「バーディー」 ヤマハ「メイト」など。現在新車で買えるのはスーパーカブだけ。バーディー、メイトは中古車で購入可能です。
●カブ系バイクの運転は難しいのか。
原付免許は一番簡単な免許ですがMT免許とかAT限定とか原付免許にはそういう区分はありませんが50㏄のギア付きカブ系バイクはこの原付免許で運転する事は可能です。原付の実技講習においては使う原付はスクーターであり簡単な動かし方だけを習いますがギア付きバイクの動かし方は教えてくれません。運転すら初心者の人間がギア付きのカブ系バイクを運転する事は出来るのかと不安になる方も多くいるかもしれません。
ギア付きバイクは初心者には扱いづらいと書きましたが筆者が感想としてはその通りで、筆者がまさに原付免許しか持ってない初心者なのにカブ系バイクを中古で買った人間です。乗り始めた頃はいかにギアチェンジをせずに走るかを考えていました、カブ系バイクは止まった状態からの発進は基本は1速ですが、2速の状態でも発進はできます。30キロくらい出すなら3速が基本ですがエンジン音の大きさを我慢すれば35キロくらいまで出せるので、停止から走行中もずっと2速のままで走ることは自体は不可能ではないのです。もちろん各パーツに負担のかかる走り方なので慣れたらしっかり変速しながら走りましょう。
最初はカブ系とか関係なく公道を走るという運転そのものが恐わすぎて原付に乗ること自体を避けていました。かといって任意保険にも入ったのにこのまま乗らないのはマズイと思い2週間に1回とかのペースで片道4キロくらいの距離で徐々に慣らしながら乗ってました。そんなペースでも2、3か月くらい経つと段々と運転が怖くなくなって来て、現在では週に1、2回買い物とウーバーイーツの配達で毎週6~10時間くらい使ってます。最初は苦手だったカブ系バイクのギアチェンジもいまは何も考えず操作出来るようになっているので初心者だとしてもカブ系バイクを運転する事は「練習して慣れてしまえば」可能であると言えます。